バレエやミュージカル、舞台などで使われる「マチネ」「ソワレ」という言葉をご存知でしょうか。
Twitterでも「今日はマチネ!」とか「ソワレ公演だわ!」など会話しています。
知らない人からすれば何を指している言葉なのかすら見当が付きません。
それぞれ「時間」を表す言葉です。
マチネが昼の部
ソワレが夜の部
今回は、時間を表す用語である「マチネ」「ソワレ」の意味や語源を始めとし、使い方や選び方などについても分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
- マチネとソワレの意味
- マチネとソワレの使い方
- マチネとソワレの覚え方
マチネとソワレって?
それでは早速「マチネ」「ソワレ」の語源や意味に迫っていきましょう。
まず最初に説明しておくと、マチネ・ソワレは舞台の公演時間帯を指し、日本語で言えば「午前中」「お昼」「夕方」のようなニュアンスで使う言葉です。
それを踏まえた上で、マチネ・ソワレの語源や意味を解説していきます。
マチネの語源・意味
マチネの語源はフランス語のmatinee(マチニー)で、朝や午前を意味します。
つまり、舞台公演における午前の部や昼の部のことを「マチネ」と呼ぶことが多いです。
しかし、午前・昼・夕方の3公演が行なわれる場合は、昼公演のことを「ジュルネ」と呼ぶこともありますので注意しましょう。
ソワレの語源・意味
続いてはソワレですが、こちらもフランス語で「soiree(ソワリー)」が語源です。
soireeは夕暮れ時や日が沈んだ後の時間帯を指す言葉で、舞台公演における夕方の部を「ソワレ」と呼びます。
ちなみに、昼間と夕方の公演をハシゴすることを「マチソワ」と言い、舞台に造詣が深い人の贅沢な楽しみの1つです。
マチネ・ソワレの違いと覚え方
ここまでをまとめると、昼公演を意味するのが「マチネ」、夜公演を意味するのが「ソワレ」となっており、それぞれの違いは時間帯です。
英語の「モーニング」「イブニング」などのように馴染みのある言葉ではないので、それぞれの意味がごちゃ混ぜになる可能性もありますが、基本的にはマチネ・ソワレという順番で覚えておけば間違いないでしょう。
特別な覚え方としては「夜はおソワレ(襲われ)ないようにしよう」という文で覚えるのが有名で、「ソワレが夜」と認識できれば自然と「マチネは昼」と覚えられるはずです。
マチネ・・・・昼公演
ソワレ・・・・夜公演
マチネとソワレの使い方
マチネとソワレの意味や違いを理解したところで、実際の使い方をいくつか紹介しておきましょう。
・マチネ終わったらご飯行こうね!
・「○○○(公演名)」のソワレのチケット探してるんですけどあります?
・今日のマチネ混んでたよー…
・仕事終わりに行けるからソワレなら間に合うかな!
上記のように、基本的には「昼公演」「夜公演」の置き換えとして使うのがベターと言えます。
SNSやネット上であれば「昼公演」と打っても「マチネ」と打ってもそれほど手間は変わりませんが、実際に声に出すと「昼公演」より「マチネ」の方が文字数が少なくスムーズです。
また、「マチネ」「ソワレ」を使うことで舞台に詳しい人の雰囲気も出せるので、とりあえず使ってみることをおすすめします。
意味さえ理解していれば「え?マチネ?何それ?」と聞き返されても答えられますし、意味まで教えられれば「舞台に詳しい人」のポジションをゲットできること間違いなしです。
1日で昼と夜公演行くことを「マチソワ」と言われています。
海外で「マチネとソワレ」を使う場合は発音に注意
マチネ・ソワレはフランス語を語源とする言葉であり、英語圏でも通じる言葉ではありますが、日本人の会話で使用されるマチネ・ソワレは本来の発音ではなくカタカナをそのまま発音しているため、海外では伝わらない可能性が高いでしょう。
「matinee(マチネ)」のフランス語での発音をカタカナに直すと「マチニ/マチニー」、「soiree(ソワレ)」は「スワリー」のような発音になるため、フランスで使用する場合は正しい発音を身に付ける必要があります。
英語での発音は「マティネイ/マチネイ」「ソワレイ」のようなニュアンスになりますので、やや伸ばし気味に発音することが大切と言えるかもしれません。
ちなみに「マチソワ」は日本特有の略語ですので、海外では通じません。
マチネ・ソワレは日本でも伝わらない可能性がある
マチネ・ソワレに関しては一種の専門用語の部類ですので、会話の中で伝わらない可能性も考えられます。
普通に「昼公演」「夜公演」と言った方が一般的には伝わりやすいため、マチネ・ソワレが伝わってなさそうな場合はきちんと訂正しましょう。
あくまで公演の時間帯を示す言葉ですので、無理に使う必要はありません。
マチネは何時まで?ソワレは何時から?
マチネ・ソワレは時間帯を表す言葉なので、「何時までがマチネ?」「何時からがソワレ?」という点も気になります。
これに関して明確な定義は無く、16時ごろまでにスタートする公演はマチネ、それ以降はソワレと解釈されることが多いようです。
1日に2公演ある場合の1公演目をマチネ、2公演目をソワレと解釈する方法もありますので、無理に時間帯で区切らず、前半・後半のようなニュアンスで捉えた方がシンプルかもしれません。
マチネ・ソワレの選び方
最後に、マチネとソワレについて「その舞台を初めて見る場合はどちらがおすすめか」という点について触れておきましょう。
録画・編集したものを公開する映画とは違い、舞台は演者が生で演じます。
つまり、見るタイミングによって仕上がりやコンディションが異なります。
その辺りを踏まえて、マチネ・ソワレどちらがおすすめかを解説していきましょう。
昼型の人はマチネ、夜型の人はソワレがおすすめ
舞台を観る時、シナリオや役者、演技力なども大切ですが、「観る側のコンディション」も重要です。
観る側が疲れていてはせっかくの舞台も魅力半減ですので、しっかり集中できる時間帯の公演を選びましょう。
あくまで一例ですが、いわゆる昼型の生活をしている人はマチネ、夜型の生活をしている人はソワレを選ぶと集中して見られる可能性が高まります。
役者目的ならマチネ、作品目的ならソワレがおすすめ
次に、「役者側のコンディション」を考慮した考え方ですが、基本的にはマチネの方が役者の勢いや熱量が高く、ソワレの方が落ち着いた演技が見られるとされています。
そのため、推しの役者を見る目的であればマチネ、作品全体を楽しみたいならソワレの方がおすすめと言えるでしょう。
料金もソワレの方が安い場合があります。
(主催によって異なる)
同じ人が演じる場合、ソワレの方が体力的にきつい部分があります。
リピーター観客からすると喉や体が少し大変そうかなと観ていて思う部分があります。
ただ、初見ではわかるほどの違いはないでしょう。
マチソワで舞台の雰囲気を見比べるのもおすすめ
時間に余裕がある場合は、初めて観る舞台でもマチネ・ソワレの両方を見比べてみることをおすすめします。
シナリオの内容を深く理解することに繋がるだけでなく、舞台の雰囲気の違いや役者の温度感の違いなども楽しめますので、マチソワは観劇の醍醐味と言えるでしょう。
舞台によっては1つの劇場ではなく、近くの劇場で2公演行なう場合もあるため、劇場を変えてのマチソワもおすすめです。
劇場が違うと同じ演目なのに、また違った感じがします。
マチネとソワレどっちが人気?
マチネとソワレはどっちが人気あるのでしょうか?
基本的には、昼の方が公演数が多いことが多いので、客数はマチネの方が需要が多いのでしょう。
夜になると、帰りも気になりますので、時間のある方は、マチネで観劇ということが多いのではないでしょうか。
マチネの場合は、結構先の予約の場合いい席が取れたりするので、時間のある方は、おすすめだったりします。
平日の夜は仕事帰りの方が多いイメージです。
ただ、割と人気のある公演だと夜だろうと満席だったりします。
僕自身は、仕事をしているのでソワレがどうしても多くなります。
夜公演は日にちが限られているので、チケットは結構激戦だったりします。
夜公演の場合は、仕事帰りの人がふらーっとくる方もいますね。
1人できている方も多いです。
もちろん、昼夜もどちらも同じ公演ですし、キャストもほぼ同じ(違うキャストの場合もある)ですので、自分のあった時間に行くのが一番です。
まとめ
今回は、マチネとソワレの意味を始めとし、語源や使い方などについて解説してきました。
簡単にまとめると、それぞれフランス語を語源とする言葉で、マチネは「昼公演」でソワレは「夜公演」という意味を持ち、3公演の場合は「マチネ・ジュルネ・ソワレ」と分ける方法もあるという結果でした。
マチネとソワレについて、何時から何時までという明確な区切りはありませんので、大まかに昼間の公演と夕方以降の公演という解釈をするのが良さそうです。
マチネとソワレを両方観る「マチソワ」は観劇の醍醐味ですので、気になる作品や役者などがいる場合は、思い切ってマチソワを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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