幕間を「まくま」と呼ぶと笑われる?正しい読み方は?

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幕間の読み方

舞台の一幕が終わり、次の公演が始まるまでの休憩時間を「幕間」と言いますが、幕間というワードを口に出すとき「まくま」「まくあい」のどちらが正しいのか迷ってしまう人も多いでしょう。

エル
まくまじゃないの?

そこで今回は、「幕間」の正しい読み方を解説し、誤読される理由や「幕間」という言葉の意味や語源などに迫ります。

舞台を楽しむための知識としてご活用ください。

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目次

幕間の読み方は「まくま」「まくあい」どっち?

それでは早速「幕間」の正しい読み方について解説していきましょう。

間違った読み方をされる理由や原因についてもしっかりと解説しますので、ぜひご覧ください。

幕間の正しい読み方は「まくあい」

結論から言いますと、「幕間」の読み方は「まくあい」が正解です。

幕間は「幕の合間(あいま)」を指す言葉として歌舞伎界で生まれた言葉とされており、「あいだ」の意味を込めて「間」の漢字が当てられたと考えられています。

幕の内弁当は幕の間で食べるからきているそうです!

ちなみに、書籍や放送などでは「幕あい」と平仮名を混ぜた表記がメインとなっており、これは「まくま」という誤読が多いことが原因と言えるでしょう。

エル
笑われちゃうー

ルイ
大丈夫!その理由を説明するよ!




幕間(まくま)は本当に誤読?「まくま」と読まれる2つの理由とは

幕間の正しい読み方は「まくあい」と分かりましたが、「まくま」という読み方に慣れ親しんでいる人も多いのではないでしょうか。

ちなみに英語で幕間のことは「intermission」「interval」と言います。

また、幕間という言葉を知らない人でも、「幕間」という文字をパッと見たときに、特に意図せず「まくま」と読んでしまうパターンも多いと考えられます。

ここからは、幕間が「まくま」と読まれる要因となる2つの理由を解説していきますので、ぜひご覧ください。

幕間(まくま)と読まれる理由1:「間」の読み方

幕間が「まくま」と読まれる最も大きな理由は、「間」という感じを「あい」と読まないことにあると考えられます。

「間」の音読みは「かん」「けつ」、訓読みは「ま」「あいだ」となっており、「あい」という読み方は常用外です。

「間」という1文字を見たときに、最も頭に浮かびやすい読み方は「ま」であると考えられ、「幕間」を「まくま」と読んでしまうのは、ある意味自然な流れと言えるでしょう。

幕間(まくま)と読まれる理由2:文字の意味と並び

幕間が「まくま」と読まれる理由の1つ目は、「あいだ」を意味する言葉で「間」が2文字目に配置されていることと考えられます。

例えば、隙間や谷間、波間などの言葉も「あいだ」を意味し、「間」が2文字目に配置されている言葉です。

つまり、隙間や谷間などの語感から「まくま」という読み方に辿り着きやすいと考えられます。

ちなみに、谷間や波間も「たにま」「たにあい」/「なみま」「なみあい」「はかん」のように複数の読み方がありますが、「まくま」とは違って全て正式に認められた読み方とされています。

広辞苑では「まくま」を認める動きも

一般的な辞書では「幕間(まくあい)の誤読」とされている「まくま」ですが、広辞苑では俗用として認められているようです。

1998年出版の第5版までは「幕間(まくあい)の誤読」として掲載されていましたが、2008年出版の第6版では「幕間(まくあい)に同じ」という表記に変わっており、誤読ではなく「幕間」の用例の1つとして認められています。

これは、漢字本来の読み方に則った音訓を使用し、意味がきちんと通じることに由来していると考えられ、口語(話し言葉)として「まくま」が普及している証拠と言えるでしょう。

ちなみに、「幕間(まくま)」という単語が広辞苑に掲載されたのは1991年出版の第3版からで、それ以前の広辞苑には「幕間(まくあい)」のみ掲載されていたことを加味すると、「幕間(まくま)」という読み方が普及し始めたのは1990年前後と考えられます。

また、広辞苑を出版している岩波書店の岩波国語辞典第8版では、幕間(まくあい)の項目に「まくまとも言う」といった表記がされているため、岩波書店自体が「まくま」という読み方に対して寛容とも考えられそうです。


「まくあい」「まくま」は使い分けましょう

「幕間」の読み方は「まくあい」が正式ですが、「まくま」でも伝わることがほとんどですので、ケースバイケースで使い分けましょう。

会話の中で使う場合は「まくま」の方が語感が良く、「まくあい」よりも言いやすいため、「まくま」の方がニュアンスを正しく伝えられる可能性が高いと考えられます。

しかし、昔から観劇を趣味としている人、舞台の歴史や用語に詳しい人を相手に「まくま」を使った場合、「この人、分かってないなぁ」と思われる要因になったり、間違いを指摘される可能性も有りますので、相手を見て使い分けることが大切です。

活字や放送のテロップなどで使用する場合は「幕あい」が最も正しいとされているため、あわせて覚えておきましょう。


幕間の意味は?語源や由来も解説

続いては、幕間の意味について解説していきましょう。

「演目の間の休憩」などのように漠然と理解している人は多いかと思いますが、今回は由来や語源も含めて具体的に解説していきます。

ちょっとした豆知識として話せるような内容も紹介しますので、ぜひご活用ください。

幕間の意味・過ごし方

幕間の意味は「演劇などにおいて、一幕が終わって次の一幕が始まるまでの時間」とされており、複数公演がある場合の合間の時間を指します。

幕間の長さは一般的に15~40分ほどで、ミュージカルは20分程度が1回、歌舞伎は15分程度と40分程度の2回の幕間が設定されていることが多いようです。

たまに幕間がない演目があります。
劇団四季「ジーザスクライスト=スーパースタージャパンスクバージョン」は幕間がありませんでした。

トイレなどの休憩、物販での買い物、場内の散策、感想のメモ書き、食事など、幕間の過ごし方は基本的に自由です。

劇団四季では、幕間中は劇中は写真撮影禁止&飲食禁止です。

ロビーで軽食を食べているか、Twitterで感想を書く、グッズを買う、トイレに並ぶ。
など20分間の間にどう過ごすかは自由です。

幕間の由来・語源

幕間はもともと歌舞伎用語として生まれた言葉で、1つの場面が終わるタイミングで幕を下ろし、次の場面の準備をするために設けられた時間と言われています。

読み方の項目でも解説しましたが、「幕と幕の合間の時間」から「幕間(まくあい)」という言葉が誕生しました。

ちなみに、幕間は「幕の内(まくのうち)」とも呼ばれており、役者が幕間に食べる用途で用意されるお弁当が「幕の内弁当」の発祥です。

元来の幕の内弁当は、俵型のおにぎりと数品目のおかずを詰めたシンプルなもので、限られた幕間の時間で役者が食べやすいように作られていました。

しかし、現在は観客側に販売される用途で作られているものがほとんどで、俵型おにぎりではなく白ご飯におかずを合わせたお弁当も幕の内弁当と呼ばれるようになっているため、「劇場の休憩中に役者が食べるお弁当」という元来の考え方は廃れてしまったと言えるでしょう。



まとめ:幕間の読み方は「まくあい」が正解だが「まくま」でも伝わる

今回は、幕間の読み方を中心に解説し、幕間の語源についても具体的に解説してきました。

まず、幕間の正しい読み方は「まくあい」で、活字や放送などで使用する場合は「幕あい」が正しい表記となりますので、この2点をしっかり覚えておきましょう。

しかし、「まくま」という読み方も辞書などで徐々に認められてきており、インターネットのアンケートでは「まくま」と答える人が多数派となっているデータもあったため、シンプルに誤読と処理するのは今やナンセンスです。

正しい知識は身に付けつつも、ケースバイケースで使い分けることをおすすめします。

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