スタンディングオベーションは、ミュージカルの素晴らしさや感動を伝えるために使われる手段です。
様々なマナーや注意点もあるため、何も考えずにやれば良いというものでもありません。
いつ立てばいいか迷う・・・
そこで、こちらの記事では以下のような内容についてご紹介していきます。
- スタンディングオベーションについてと成り立ち
- スタンディングオベーションの意味や役割について
- スタンディングオベーションをする際の注意点
この記事を読めばいつ立てばいいかわかるよ
こちらの記事を読んで、スタンディングオベーションの成り立ちや意味を知った上で、正しく行なえるようにしましょう。
スタンディングオベーションとは
スタンディングオベーション (Standing ovation)とは、直訳すると起立しているという単語と、拍手喝采や、大喝采という意味の単語を組み合わせた、ミュージカルや舞台などの専門用語です。
略称で「スタオベ」とも言うよ
また、日本語では全員が立っている様子から「総立ち」とも言います。
意味としては、演者がステージから去った後や、ミュージカルの舞台の幕が降りた後に、公演のすばらしさを伝える目的で、立ち上がって拍手を送ることを指します。
スタンディングオベーションとは、公演後に立ち上がって拍手をすることで、感動を表現するための手段になります。
スタンディングオベーションの歴史
スタンディングオベーションの成り立ちは、1740年代のイギリス、ロンドンまで遡ります。
結構、歴史が長いんだ・・
1743年(当時日本は江戸時代)、イギリスのロンドンでバロック音楽の大家であるゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルによって、オラトリオ「メサイア」の公演が行われました。
その時の、ハレルヤコーラスを聞いた当時の国玉、ジョージ2世が感動のあまりに、思わず立ち上がって拍手をしたことから始まります。そんなジョージ2世の様子を見て、周囲の観客達もつられて立ち上がり、拍手を送りました。これがスタンディングオベーションの成り立ちと言われています。
このように、スタンディングオベーションは1743年に、イギリスのロンドンで誕生しました。
スタンディングオベーションの意味
スタンディングオベーションには、以下のような意味があります。
・観客から演者や関係者の最大の賛辞
・感動や感情の昂ぶりを伝える
公演中は静かに見るのがルールです。そのため、幕が降りて、全てが終わったタイミングで立ち上がって拍手をしたり、「ブラボー」などの声かけをすることで、それほど素晴らしかったという気持ちを伝えられるのです。
演者さん、スタッフさんに感謝の意思を伝える最高の手段だよね
ありがとう!っていつも思ってスタオベしてるよ!
このように、スタンディングオベーションには舞台に賛辞を送ったり、感動や感謝などを伝える意味があります。
場面によっては異なる意味を持つケースも
例えば、国会や議会などでのスタンディングオベーションは、別の意味を持っています。
具体的には、決議で決定事項に対して、賛成かどうかの意志確認のために使われます。
「賛成の方はご起立下さい」などの言葉の後に、
立ち上がって拍手をするのもスタンディングオベーションの一種に含まれます。
このように、スタンディングオベーションには賛成の意志確認目的で使われるケースもあります。
スタンディングオベーションのやり方、タイミング
スタンディングオベーションは、基本的にカーテンコールのタイミングで行なわれます。
タイミングが一番難しい・・
カーテンコールとは、舞台役者や脚本家などの重要なポジションを務める人々が、舞台の幕が降りた後に、再び出てきて挨拶をしてくれたり、一礼をしてくれるファンサービスの一種です。
ミュージカルの場合、何回かカーテンコールがありますが、3回目のタイミングでスタンディングオベーションがおこるケースが多いです。
※ただし、舞台によって異なるため、不安な方は周りの観客の様子を見ながら行なうようにして下さい。
このように、カーテンコール3回目のタイミングで、スタンディングオベーションが行なわれることが多いです。
ファンの多くは3回という暗黙の了解で立っているよ
ただし、ミュージカルによって異なるため、その点にはご注意下さい。
スタンディングオベーションをする際の注意点
スタンディングオベーションをすることで、役者や舞台に携わってきた人々への気持ちを伝えられます。ただし、スタンディングオベーションをする際には気をつけなければならないルールや、注意点があります。
以下の項目を確認した上で、しっかりマナーを覚えておくようにしましょう。
他人に無理やりやらせるのはNG
スタンディングオベーションは、あくまでやるかやらないかは個人の裁量によって決められます。
そのため、例えば友達が家族と舞台を見に行って
自分はスタンディングオベーションをしていたにも関わらず、相手がしていなかったからといって責めたり、強制してはいけません。
いろんな考え方の人いるもんね
相手との人間関係が悪化する原因になる可能性もあります。また、ファンの人間性が悪いと言った評判が広がってしまう恐れもあります。
このように、舞台を見てどう感じるかは人それぞれです。そのため、スタンディングオベーションを他人に無理にやらせてはいけません。
後ろの人への配慮を忘れない
また、スタンディングオベーションをする際は、後ろの席の人から舞台が見えなくならないように配慮する必要があります。
以下のような気遣いを心がけましょう。
・後ろの席の人から「見えない」と言われたら、素直に謝って着席する
このように、スタンディングオベーションの際に立ち上がってしまうために後ろの席の人に迷惑をかけないように気をつける必要があります。
スタンディングオベーションが禁止されている場合もある
また、舞台や会場、座席によってはスタンディングオベーションを行なうことが禁止されている場合もあります。
僕はまだ禁止されている公演には行ったことないな
上記のような場合は、事前に公演のサイトに注意書きがあったり、開演前のアナウンスで伝えられるケースが多いです。
もしも事前にスタンディングオベーションが禁止されているにも関わらず、してしまうと「観劇マナーの悪い人」という印象を持たれてしまいます。
このように、スタオベ禁止の旨が伝達されている場合は、マナーの悪い客だと思われないためにも、ルールをしっかりと守る必要があります。
まとめ
・スタンディングオベーションとは、最高の舞台を提供してくれた役者やスタッフ達を評価、思いを伝えるために行なわれる立ち上がって拍手をする行為
・スタンディングオベーションは、1740年代のイギリスで当時の国王ジョージ2世が行なったのがきっかけに生まれた
・スタンディングオベーションをする際は、後ろの人同行者に配慮した上で、マナーを守って行なうこと
このように、スタンディングオベーションははるか昔から続く、歴史のあるミュージカルや舞台などでの、感動を伝えるための手段になります。
舞台に携わっている人としても、スタンディングオベーションによるねぎらいは、嬉しく感じる人が多いでしょう。
一方で、スタンディングオベーションをする際には、周囲の人に配慮した上で、やりたい人がやるものです。
そのため、一緒に見に来ている友人に気を使ってやったりする必要はありません。そもそもスタンディングオベーション自体が禁止されている場合もあります。
このように、好きな役者や良かった舞台に気持ちを伝えるために使える手段ではありますが、マナーを守って、他の人を不快にさせないようにしましょう。
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